基本動作の機能回復を
サポートする「動作の専門家」

ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱、電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。

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理学療法士の仕事内容

病気や事故などにより、身体に障害や不自由を抱えた人や、身体機能が低下した高齢者などに対してリハビリテーションを行い、回復のサポートをするのが理学療法士の仕事です。 理学療法士によるリハビリテーションは医師の指示の下で行われ、運動療法や物理療法などが用いられます。

身体機能
回復の訓練
内 容
運動療法 実際の運動の中で、関節の動きや可動域の改善、筋力の回復などの効果を望むものです。歩行をはじめとするさまざまな動作に不自由が生じている患者さんに対して、歩行訓練などを行なっていきます。
物理療法 物理的に外部から刺激を施すことによって、運動能力の回復や痛みの軽減を図るものです。温熱や慣例、水、電気刺激や赤外線などの刺激を用います。
住宅環境
の整備
患者さんが家庭や社会へスムーズに復帰できるよう、バリヤフリー設置など住宅環境を整えるためのアドバイスを行い、サポートします。

理学療法士の1日

理学療法士は患者さんのタイムスケジュールに則っているため、規則正しく、残業の少ない職業です。
勤務後の予定も立てやすく、とても働きやすいお仕事です。

am 8:30〜

出勤・ミーティング

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am 8:30〜

出勤・ミーティング

スタッフと連絡事項などを確認。

am 9:00〜

リハビリ室での理学療法

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am 9:00〜

リハビリ室での理学療法

歩行などの訓練。

am 11:00〜

病棟での理学療法

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am 11:00〜

病棟での理学療法

寝返りや起き上がりといった基本動作の練習。

pm 2:00〜

病棟回診

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pm 2:00〜

病棟回診

主治医や看護師などと一緒に、今後の訓練内容を検討。

pm 4:30〜

カルテ入力

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pm 4:30〜

カルテ入力

治療内容についてカルテに記録。

pm 5:00〜

勤務終了

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pm 5:00〜

勤務終了

今日も1日お疲れ様でした!

理学療法士の活躍フィールド

理学療法士はリハビリ治療の専門家で、治療の現場は多く、超高齢社会の広がりに伴い、さまざまなフィールドで必要とされています。また、他の職種と比べて夜勤がありませんので、結婚して子供ができても働けるので、男女を問わず、一生を通じてとても働きやすい職種です。

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理学療法士

医療機関

病気や怪我で医療機関を受診した方に対し、起き上がる、座る、立つ、歩くなど、日常生活に必要な動作ができるよう訓練や助言を行います。

入所・通所施設

医療機関から在宅への橋渡し役として、在宅復帰に向けより実践的な練習・指導を行います。

福祉施設

病気・事故の影響で障がいを持つ人に対し、運動指導や生活方法を提案して、自立した生活ができるようサポートします。

行政機関

市区町村などの自治体で、要介護状態の発生や悪化をできる限り防ぎ、進行を遅らせ、軽減するため、市民を対象とした公園、運動指導、生活指導などを行います。

教育・研究機関設

特定の疾患に対する理学療法の効果の比較や、理学療法の導入時期による効果の比較、検査・測定の方法・判断基準の考案、理学療法士育成のための教育方法の研究などを行います。

企業

運動機能の専門知識を活かして、装具等や機器を利用した理学療法の効果判定などを行なったり、新商品の開発を行います。

スポーツ事業

スポーツによる疲労・痛み・怪我の治療、怪我の予防指導などによって、アスリートのベストパフォーマンスをサポートします。

理学療法士数は、図(出典:厚生労働省)のように首都圏、宮城県、東北地方で大幅に不足しています。また人口の高齢化で患者数が増加しており、求人数に対応できていません。是非、入学して資格を取得してください。資格は大学卒で取る方が将来の可能性が広がります。教員(講師~教授)にもなれます。

平成26年度 人口10万対理学療法士・
作業療法士数(常勤換算従事者数)

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出典:「平成26年医療施設調査・病院報告」、「平成26年介護サービス施設・事業所調査」、「人口推計(平成26年10月1日現在)」

理学療法士になった先輩たち

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表情が明るくなって、


次来てくれるのが嬉しい

田舎中さん

働く場所:フィジオセンター

来てくださった方が、「少しでも身体がラクになりました」、と言って帰っていく姿をみるのがとても嬉しい、表情が明るくなって次に来てくれるのは楽しさにつながる。勉強したことが自分の生活だけじゃなくて誰かのためになっている仕事はやりがいがある。

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来たときよりも、”よくなった”と


言ってもらえるのがやりがい

渡邉さん

働く場所:介護老人保健施設エスポワール

理学療法士の仕事は、機能の維持、回復の見込みがあれば、家族や本人の求める回復のレベルに持っていくこと。本人も来た時よりもよくなったと感じたり、言ってもらえたりすると嬉しい。