アスレティックトレーナーとは?7つの仕事内容や活躍の場を紹介!
- 理学療法士
みなさんは、アスレティックトレーナーという職業を知っていますか?
スポーツに関わる仕事がしたいと考えている人は、一度はアスレティックトレーナーに憧れたことがあるのではないでしょうか。
しかし、憧れはするものの、実際にアスレティックトレーナーはどのような仕事をしているのか、どうしたらなれるのかまで知っているという人はあまりいないと思います。
そこで本記事では、アスレティックトレーナーについて、仕事内容や活躍の場、アスレティックトレーナーになるにはどうしたら良いのかなどについて詳しく紹介していきます。
アスレティックトレーナーに興味のある人は、ぜひチェックしてみてください。
目次
アスレティックトレーナーとは?詳しく解説
はじめに、アスレティックトレーナーとはどのような職業のことをいうのかについて詳しく解説していきます。
アスレティックトレーナーについてあまり詳しく知らないという人は、ぜひチェックしてみてください。
アスレティックトレーナーとは
アスレティックトレーナーとは、スポーツトレーナーの一種で、主にスポーツ選手を相手に仕事をしています。
時には『AT』などと呼ばれることもあるアスレティックトレーナーは、スポーツ選手やアスリートがより良いパフォーマンスを発揮できるようなサポートを行っています。
選手の健康管理や怪我の予防、パフォーマンス向上をメインに行い、アスリートをさまざまな面からサポートするのがアスレティックトレーナーの仕事となります。
現在では、プロのスポーツ選手やスポーツチームにアスレティックトレーナーが所属、契約しているのは当たり前となっており、どのスポーツでも活躍しています。
スポーツトレーナーとの違い
アスレティックトレーナーについて調べていると、よく『スポーツトレーナー』という職業が出てきます。
あまり知識のない人からすると、両者の違いがわからずに混同してしまいがちとなってしまいますが、実は明確な違いがあるのです。
スポーツトレーナーもアスレティックトレーナーも、スポーツ選手を相手にサポートすることに変わりはないのですが、アスレティックトレーナーの方がより医療的な面で選手をサポートすることになります。
また、アスレティックトレーナーを名乗るには、専門の資格が必要となっているため、スポーツトレーナーの中でもアスレティックトレーナーは特にメディカル面に強い専門的なトレーナーと認識しておくと良いでしょう。
アスレティックトレーナーの7つの仕事内容
次に、アスレティックトレーナーの仕事内容について紹介していきます。
アスレティックトレーナーが具体的にどのような仕事をしているのか気になっている人は、ぜひチェックしてみてください。
- 1.怪我の予防
- 2.スポーツ現場での応急処置
- 3.アスレティックリハビリテーション
- 4.コンディショニング
- 5.身体の検査や評価
- 6.生活面や健康の指導管理
- 7.サポートスタッフへの教育指導
以下では、1つずつ詳しく紹介していきます。
1:怪我の予防
トレーニングや試合の前後、選手の状態を把握し必要であればテーピングの処置を施したり、サポーターを装着させたりすることはアスレティックトレーナーの仕事となります。
以下で紹介する、怪我の治療や応急処置もアスレティックトレーナーの仕事ではありますが、怪我を未然に防ぐこともアスレティックトレーナーの重要な役割となっています。
また、予防するのは怪我だけではなく、熱中症など身体に関するさまざまなハプニングの予防にも努めます。
2:スポーツ現場での応急処置
みなさんがイメージするアスレティックトレーナーの仕事内容で1番最初に思い浮かべるのはこの応急処置ではないでしょうか。
選手が練習や試合中、思わぬアクシデントに見舞われ怪我をしてしまった際、応急処置をするのはアスレティックトレーナーの大事な仕事です。
症状を最小限に留めるため、応急処置は非常に重要な意味を持ちます。
また、脳震盪や心臓発作などに備えて気道確保や心臓マッサージなども出来なくてはなりません。
3:アスレティックリハビリテーション
アスレティックリハビリテーションとは、怪我をしてしまった選手が競技に復帰するまでのサポートのことをいいます。
スポーツでの怪我、後遺症などで競技ができなくなってしまった選手に対して、怪我の程度や競技の強度など、選手に合わせてオーダーメイドのリハビリの計画を立て、二人三脚で1日でも早い競技への復帰を目指します。
また、再発防止のストレッチやエクササイズの指導もリハビリで行います。
4:コンディショニング
選手の体調を整えるためのコンディショニングも、アスレティックトレーナーの仕事内容となります。
怪我、病気をしにくい身体を作るためのトレーニングメニューだけではなく、食事から選手の身体をサポートする知識も必要となります。
5:身体の検査や評価
怪我をしていないか、または怪我をしてしまう危険はないのか、という観点で、選手の筋肉や関節、その他身体の検査や評価を行うのも、アスレティックトレーナーの仕事内容となります。
「怪我はしていないが、この関節の可動域だとそのうち怪我をしてしまう」など、この先起こりうることを予測し、評価によって怪我を防止することも可能です。
6:生活面や健康の指導管理
怪我の予防を中心に、怪我をしにくい身体づくりをしていく上で気をつけなければいけないポイント、生活の中で意識することなどを全て指導します。
「こんなことまでアスレティックトレーナーがやらなきゃいけないの?」と思うかもしれませんが、選手が万全のコンディションで競技を行うために出来ることは全て行うのがアスレティックトレーナーの仕事です。
プロフェッショナルな選手に対しては、ケアもプロフェッショナルでなければいけません。
食事の内容から睡眠時間などの生活習慣の把握を行い、適切な指示をしていきます。
7:サポートスタッフへの教育指導
アスレティックトレーナーの仕事は、対象となる選手だけが相手ではありません。
実は選手だけではなく、その選手が所属しているチームスタッフや、コーチ、監督に対しても教育指導を行うのもアスレティックトレーナーの仕事となります。
「この練習方法では選手が怪我をするリスクが高くなってしまう」「疲労が溜まりにくい食事メニューの提案」など、選手に関わるすべての教育指導を行います。
アスレティックトレーナーになるにはどうしたら良いのか?詳しく解説
次に、アスレティックトレーナーになるにはどうしたら良いのかについて詳しく紹介していきます。
アスレティックトレーナーを志しているという方は、ぜひチェックしてみてください。
アスレティックトレーナーに必要な資格
実は、アスレティックトレーナーになるにあたって、法律的に必須とされている資格はありません。
しかし、プロのアスリートやスポーツチームに専属で付く場合『日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー』の資格がないとほとんどのケースで雇ってもらうことができないので注意が必要です。
将来、プロスポーツ選手と関わりたいと考えている人は、必須ではないものの日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得しておく必要があります。
また、アスレティックトレーナーやスポーツトレーナーとして活躍している人たちは、理学療法士や柔道整復師の国家資格を持っている場合がほとんどなため、そのどちらかの国家資格を取得しておくことをおすすめします。
アスレティックトレーナーが覚えておくべき知識
必須となる資格がないアスレティックトレーナーですが、現在アスレティックトレーナーの人口は増えてきており、無資格のトレーナーに関してはなかなか就職先が見つからないといったケースが多く発生しています。
また、アスレティックトレーナーになるのであれば最低限身につけておきたい知識もあるため、しっかりと勉強をしておく必要があります。
以下では、アスレティックトレーナーが覚えておくべき知識をまとめたのでご覧ください。
- 1.競技に関する知識
- 2.スポーツ科学
- 3.スポーツ医学
1:競技に関する知識
アスレティックトレーナーになるには、競技に関する知識を身につけておかなければなりません。
競技のルールはもちろん、その競技特有の動きや、起こりやすい怪我の把握は必須となるでしょう。
それに加えて、競技で必要な能力を向上させるトレーニングメニューの考案などもできると、ワンランク上のアスレティックトレーナーとなれるでしょう。
2:スポーツ科学
アスレティックトレーナーとスポーツトレーナーで相違しているのが、スポーツ科学の専門的な知識を知っているかいないか、という点です。
運動生理学やバイオメカニクス、トレーニング科学やスポーツ心理学といった専門分野の知識を身につけておくことで、スポーツトレーナーではなくアスレティックトレーナーとして認めてもらうことができるでしょう。
3:スポーツ医学
スポーツ科学と同様、アスレティックトレーナーとスポーツトレーナーの差として挙げられるのが、スポーツ医学の知識がきちんと身に付いているのかという点です。
機能解剖学を身につけ、骨や筋、関節の名称や動きなどをしっかりと把握しておくことはもちろん、アスレティックリハビリテーションやコンディショニングなどの専門知識も身につける必要があります。
また、忘れてしまいがちですが、アスレティックトレーナーはドーピングについての知識も必要となるため覚えておきましょう。
アスレティックトレーナーの活躍の場
最後に、アスレティックトレーナーの活躍の場について紹介していきます。
アスレティックトレーナーになった場合、どのような職場で働くことができるのか知りたい方はぜひチェックしてみてください。
- 1.プロ選手・チーム
- 2.スポーツクラブ・フィットネスジム
- 3.病院・整骨院・整体院等
1:プロ選手・チーム
アスレティックトレーナーを志している人のほとんどは、プロ選手やプロチームの専属のアスレティックトレーナーになることを目標としているのではないでしょうか。
憧れのプロ選手を相手に仕事をするということは、並大抵のことではありませんが、やりがいのあるとても楽しい仕事になることは間違いありません。
2:スポーツクラブ・フィットネスジム
アスレティックトレーナーの人は、スポーツジムやフィットネスジムでトレーナーとして働くことも可能です。
スポーツクラブやフィットネスジムには、学生や主婦などの若年層から高齢者などさまざまな年齢の人が利用するため、それぞれの年齢や職業、目標に合わせて適切なトレーニングをレクチャーしなくてはなりません。
相手はプロではありませんが、さまざまな目標に向かってトレーニングに励む人たちのサポートができる、とてもやりがいのある仕事となっています。
3:病院・整骨院・整体院等
アスレティックトレーナーとしてスポーツ現場に出つつ、普段は病院・整骨院などの医療機関で勤務しているという人もいます。
病院や整骨院には怪我をした患者さんが来院するため、怪我の治療をメインで行っていますが、怪我予防が目的のメンテナンスやコンディショニングを目的に来院する患者さんも一定数存在しています。
まとめ
アスレティックトレーナーについて、仕事内容や活躍の場、アスレティックトレーナーになるにはどうしたら良いのかなどについて詳しく紹介しました。
アスレティックトレーナーになるには、必須となる資格は存在していませんが、柔道整復師や理学療法士の国家資格に加え、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格は取得しておくべきでしょう。
また就職先のイメージなどもしておくことで、就職活動もスムーズに進むかもしれません。
アスレティックトレーナーについて気になっているという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。