助産師になるには?3つのルートや求められる人物像について紹介!
- 看護師
助産師になる方法をご存知ですか?
助産師は、主に出産の立ち会いを行い、出産の介助や妊婦や新生児のケアを行います。妊娠期間中から新生児の育児までの間、絶対にいなくてはいけない重要な役割を担っている職業です。
新しい命の誕生に立ち会うことのできるやりがいのある素晴らしい職業ということもあり、助産師を志す学生の人も多くいらっしゃいます。
しかし、希望すれば誰もが助産師になれるというわけではありません。
本記事では、助産師になるための進むべきルートや、助産師になるにはどのようなことを学んだら良いのかについて詳しく紹介していきます。
助産師になりたいけど方法がわからないと悩んでいる方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
目次
助産師になるために必要な3つの条件
はじめに、助産師になるために必要な条件について紹介していきます。
- 看護師国家資格を取得する
- 助産師国家資格を取得する
- 女性であること
以下では、ひとつずつ詳しく紹介していきます。
看護師国家資格を取得する
助産師になるには、まず看護師の国家資格が必要となります。
「看護師ではなく助産師になりたいのになんで?」と思われる人もいるかと思いますが、実は助産師の国家試験を受験する条件として看護師の国家資格が必要となります。
そのため、看護師ではなく助産師になりたいという人でも、必ず看護師の国家資格を取得する必要がありますので覚えておきましょう。
助産師国家資格を取得する
助産師になるには、助産師の資格も必要となります。助産師の資格は、国に認められている国家資格のため、国家試験に合格する必要があります。
試験が実施される年にもよりますが、一般的に看護師の国家試験に比べて助産師の国家試験の合格率は高く、毎年90%以上の合格率を達成しています。
女性であること
あまり知られていないのですが、助産師になるには女性であるという条件があります。
どれだけ助産師になりたくて、勉強などの知識があったとしても、男性では助産師にはなることができないので注意が必要です。
助産師になるためのルートを3つ紹介!
次に、助産師になるには具体的にどのようなルートでなったら良いのかについて紹介していきます。
- 大学・短大・専門学校に通い別々に国家試験を受けるルート
- 看護師として働きながら助産師を目指すルート
- 4年制大学に通いダブル受験するルート
以下では、ひとつずつ詳しく紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。
大学・短大・専門学校に通い別々に国家試験を受けるルート
助産師になるためのルートとして、大学・短大・専門学校に通い別々に国家試験を受けるというルートがあります。
- STEP①高校卒業後、大学・短大・専門学校へ入学し看護学を学ぶ
- STEP②看護師の国家試験を受験
- STEP③看護師の国家資格を取得後、看護系大学院、助産師養成所などで1〜2年助産師の勉強を学ぶ
- STEP④助産師の国家試験を受験
- STEP⑤合格すれば助産師になれる
別々に国家試験を受験するこのルートでは、まず最初に看護師の国家試験を取得するための学校に通います。
無事看護師の国家試験に合格し、看護師の国家資格を取得したら、次に助産師の国家試験を受験するための学校に通います。
看護系の大学院や看護大学の専攻科、助産師養成所にて1〜2年助産師になるための勉強を行い、助産師の国家試験を受験します。
看護師・助産師になるための勉強をじっくり行うことができるというメリットがあります。
看護師として働きながら助産師を目指すルート
助産師になるためのルートとして、少数派ではありますが看護師として働きながら助産師を目指すというルートもあります。
- STEP①看護師として働きながら看護系大学院や短大、助産師養成所に通う
- STEP②1〜2年学校へ通い勉強した後、助産師の国家試験を受験
- STEP③合格すれば助産師として働くことが可能
看護師の国家試験には合格したが、助産師の国家試験に不合格となってしまった人や、看護師として働いている中、助産師という職業に魅力を感じ転職を目指す人など、看護師として働きながら助産師を目指すという人は年々増えてきています。
その影響もあり、現在では日中働いている人が通いやすいようなカリキュラムを組んでいる学校も増えてきており、助産師を目指しやすい環境が整ってきています。
4年制大学に通いダブル受験するルート
また、4年制大学に通い看護師の国家試験と助産師の国家試験を同時に受験するというダブル受験のパターンもあります。
- STEP①高校卒業後、4年制大学へ入学
- STEP②看護師・助産師の国家試験を受験
- STEP③合格すれば助産師になれる
最短4年で看護師・助産師の国家試験を受験することが可能で、高校卒業後『少しでも早く助産師になりたい』と考えている人にはおすすめのルートとなっています。
しかし、看護師・助産師の国家試験を同時に受験しなければならないため、難易度が1番高いという注意点もあります。
また、看護師・助産師の国家試験どちらにも合格した場合のみ助産師になることが可能で、どちらか一方でも不合格になってしまうと、助産師になることができないため注意が必要です。
助産師になるための学費を紹介
助産師になるためのルートを3つ紹介しましたが、次に助産師になるための学費について紹介していきます。
助産師になるにはいくらくらいの学費が必要なのかわからないという人は、ぜひチェックしてみてください。
学校別の学費を紹介
学校の種類 | 初年度にかかる費用 |
公立大学 | 65〜120万円前後 |
国立大学 | 80〜100万円前後 |
私立大学 | 115〜240万円前後 |
専門学校 | 25〜160万円前後 |
短期大学 | 120〜170万円前後 |
上記の表は、学校の種類別の初年度にかかる費用をまとめたものです。
4年制の大学と3年制の専門学校・短期大学に大きな差はなく、むしろ4年制の国立大学の方が費用が抑えられているという傾向があります。
看護師の国家資格を持っている、または看護師として働きながら助産師を目指す人が通う助産師養成所に関しては、平均して35〜300万円の学費がさらに上乗せされると考えましょう。
進学する学校によって学費の差に開きがあるため、自分や家族の経済状況も考えながら進学するルートを決めていくと良いでしょう。
奨学金を借りることも視野に入れておくべき!
「助産師になりたいけど、経済的に厳しい。」と助産師を志すことを諦めかけている人におすすめしたいのが、奨学金の制度です。
助産師を目指す場合、実習や教材費など、一般的な大学に比べて高額な費用がかかる傾向にあります。
上記でも紹介しましたが、自分や家族の経済状況的に、進学を諦めてしまうという人も少なくありません。
奨学金の制度を利用すれば、学生時代の授業料などは奨学金でまかない、助産師として働きながら奨学金を返済していく、ということも十分に可能です。
学校や病院、都道府県や自治体が設けている奨学金など、奨学金といってもいろいろな種類があり、それぞれ借りられる金額や金利などが異なります。
奨学金を利用して進学を目指したいという人は、自分がどのような奨学金を利用できるのか、事前に調べておくことをおすすめします。
助産師に求められるもの
最後に、助産師に求められているものについて紹介していきます。
助産師になりたいといっても、助産師が実際にどのようなことをしていて、どのような喜びを感じているのか、またどのような苦労があるのかまではわからないという人が多いのではないでしょうか。
性格や好みなど、助産師に向いている人柄について知っておくことでさらに夢が膨らんだり、もし仮に自分には合わないかも、と感じたとしても、学校へ進学するまでに意識を変えることも十分に可能です。
以下では、助産師がどのような人に向いているのか、どのようなことが求められているのかについて箇条書きで紹介していくので、ぜひチェックしてみてください。
- 子供が好きな人
- 体力に自信がある、体を動かす仕事が好きな人
- 人とコミュニケーションを取るのが好き、得意な人
- 何事にも熱心に取り組める人細かい気遣いができる人
- ポジティブな人
- 共感、寄り添いが上手な人
上記が助産師に向いている人柄、また求められる人物像となります。
新しい赤ちゃんの誕生に立ち会う非常に名誉であり重要な職業に就くには、勉強ができるだけではなく、豊かな人間力も必要になります。
子どもが好きで、出産する妊婦に寄り添いうまくコミュニケーションが取れるような、助産師の仕事にやりがいと誇りを持って働くことができる人こそ、助産師に向いている人だといえます。
学生の頃から上記のような条件が備わっていなくても、何の心配もいりません。
学校生活を送っていくうちに、少しずつ意識をしていくことによって、徐々に助産師に必要なスキルなどが身につくことでしょう。
学生のうちにこの点を知っておくことで、周りと差をつけるチャンスにもなりますので、ぜひ覚えておいてください。
まとめ
助産師になるための進むべきルートや、助産師になるにはどのようなことを学んだら良いのかについて詳しく紹介しました。
助産師になるには、基本的に3つのルートがあり、自身や身の回りの経済状況や都合などによって好きなルートを選択することができます。
金銭的に進学が困難だという人には、奨学金の制度もあり、さまざまなサポートをしてくれます。
新しい命の誕生という素晴らしい瞬間に立ち会う、やりがいのある素敵な仕事をしたい!という人には、助産師がおすすめです。
助産師になるにはどうしたらいいのかと気になっている人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。