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看護師のキャリア形成とは?役立つ5つの資格を紹介!

  • 看護師

看護師になることはできた。でも、これから先はどのようなキャリアを歩めるのだろう?

看護学生の方はまず看護師になるという夢を叶えるため、日々の実習や課題に取り組みます。しかし、看護師として生きていくためには自分の生涯プランを早く形成しなければいけません。

看護師のキャリア形成とは、給料や役職だけではなく、自分の価値観や目標とする仕事に就くために何が必要かを考えること。つまり、目標を達成するためのスキル習得計画のことです。

この記事では、看護師としてキャリアアップするために取るべき資格を紹介していきます。自分が本当にやりたい仕事や役職に就くためには、早くからキャリア形成について考えましょう。

看護師の主なキャリアパスは3種類

 
キャリア形成を考えるためには、まず自分のキャリアパスについて考える必要があります。

キャリアは「職歴」でパスは「道」。つまり、キャリアパスとは仕事における最終的な目標であり、そこへ向かうための道筋を指します。

  • スペシャリスト
  • ジェネラリスト
  • マネジメント

看護師のキャリアは大きく3種類に分かれます。キャリア形成を考えるためには、まずは自分が看護師としてどの道を目指していきたいのかを考えましょう。

スペシャリスト

スペシャリストとは、特定分野においてハイレベルなケアを行う看護師です。

専門的なスキルを活かして患者さんと深く向き合いたいと考えている方や、専門的に学びたい分野が決まっている方におすすめ。スペシャリストは患者さんに対する看護だけではなく、医療従事者の看護スキルの向上に貢献するという重要な役割を担います

スペシャリストを目指すのであれば、以下の資格習得をおすすめします。

  • 認定看護師
  • 専門看護師

特定分野における高度な知識・技術・経験を併せ持つ認定看護師。特定されている分野は21に分かれており、看護師として5年以上の実務研修がなければ資格は取得できません。

看護のエキスパートである専門看護師は、13分野から専攻する資格を選べます。認定看護師と同様に5年以上の実務研修と、3年以上の専門分野での実務研修が必要です。

キャリアパスでスペシャリストを目指している方は、資格を取得したい認定分野での経験が積める病院へ勤めることをおすすめします。認定看護師の場合は3年以上の専門分野における実務研修が必須なので、勤めていなければ資格を取得するスタートラインにも立てません。

認定看護師、専門看護師ともにさまざまな分野に分かれています。もちろん看護師として働き始めてから分野を決めても問題ありませんが、学生の時に決めておけば早くから専門分野に特化した病院に勤めることができ、専門的な知識を習得することが可能です。

ジェネラリスト

ジェネラリストとは、幅広い領域で現場の第一線として働き続ける看護師です。

医療福祉現場に従事しており特定分野にとらわれていないため、スペシャリストのように特定の資格を取得してキャリアアップを図れるわけではありません。

ジェネラリストに求められているのは、豊かな人間性と社会性、チーム医療の要となり創造的にリーダーシップを発揮できる力です。

  • 看護師長補佐
  • 看護師長
  • 看護部次長
  • 看護部長

ひとつの病院に長く勤めている場合は、上記のようなキャリアアップが期待できます。

ジェネラリストには、さまざまな診療科の看護を経験しながら、特定の分野にとらわれることなく幅広い知識と高い技術力が求められます。

マネジメント

マネジメントとは、看護部の管理・教育・マネジメントを行う看護師です。

看護部のマネジメントの主な仕事は看護師のスケジュール管理、配置、安全管理、教育です。これらすべては看護の質を高めることに繋がり、看護師の専門的な能力を十分に発揮できる環境を構築することで、患者さんへの適切なケアを実現できます。

看護部のマネジメントは組織のリーダーとなる力が必要になるため、看護部長・師長のような管理者を対象とした「認定看護管理者」という資格の取得をおすすめします

認定看護管理者は看護師として5年以上の実務経験があり、日本看護協会が定める510時間以上の認定看護管理者教育を修了していることが要件となるため、ハードルは高いです。

キャリア形成の最終目標として看護部長・師長を目指している方、または長く看護師を続けたいと考えている方は、資格の取得を目指してみてください。

看護師のキャリア形成を考えるためには目標を決める必要がある

 
スペシャリスト、ジェネラリスト、マネジメントという主なキャリアパスを紹介していきました。

看護師としてどのような道を進むべきか、どのようなキャリアを歩むべきかという問いに対する答えはありません。自分が目指したいと考えた道、それが正解です。

繰り返しになりますが、キャリア形成とは自分が目指す夢を実現するためのスキル習得計画です。

たとえば、学生時代からスペシャリストになりたいと考えていて特定分野も決定しているのであれば、専門的な実務研修が積める病院に勤め、該当資格の勉強を進める必要があります。

学生時代から決めているに越したことはありませんが、看護師として実際に勤めてみて興味が沸いた分野に特化したいと考える方も多くいます。

覚えておいてほしいのは、キャリア形成を考えるためには目標を決める必要があるということ。しかし、無理して学生時代の間に絶対に決めなければいけないわけでもありません。

そのため、キャリアパスは確定していないが、今後のキャリアのためにとりあえず資格を取得してみようという気持ちで勉強しても問題ありません。

看護師のキャリア形成に役立つ5つの資格

 
ここからは、看護師としてのキャリア形成に役立つ資格を紹介していきます。看護師としてのキャリアについて考えている方は、以下で紹介する資格をぜひチェックしてみてください。

専門看護師

専門看護師は、特定の看護分野における知識と技術の向上を図ることを目的にしています。

実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究の役割を果たし、看護師においてはスペシャリストとして特定の専門分野でキャリアアップを図れます

現在、専門看護師制度委員会が定めている分野は以下の通りです。

  • がん看護
  • 精神看護
  • 地域看護
  • 老人看護
  • 小児看護
  • 慢性疾患看護
  • 母性看護
  • 急性看護
  • 重症患者看護
  • 感染症看護
  • 家族支援
  • 在宅看護
  • 遺伝看護
  • 災害看護

資格を取得する際の要件は、実務研修5年以上で、そのうち3年以上は専門看護分野に従事している必要があります。その後、書類審査と筆記試験による認定審査を受けて合否が判定されます。

専門看護師は特定の専門分野で仕事をするだけではなく、医師と患者さん、各機関との調整役も担っているため、看護の現場におけるスペシャリストという立ち位置であるといえます。

認定看護師

認定看護師は、特定の看護分野における熟練者を社会に送り出すことを目的にした資格です。

仕事では実践・指導・相談の役割を果たし、保健や医療の現場において、深い知識と熟練の技術により特定の看護分野での活躍が期待されています。

現行の認定看護分野は以下の通りです。

  • 救急看護
  • 皮膚排泄ケア
  • 集中ケア
  • 緩和ケア
  • がん化学療法看護
  • 訪問看護
  • 感染管理
  • 糖尿病看護
  • 不妊症看護
  • 新生児集中ケア
  • 透析看護
  • 手術看護
  • 乳がん看護
  • 摂食障害看護
  • 小児救急看護
  • 認知症看護
  • 脳卒中リハビリテーション看護
  • がん放射線療法看護
  • 慢性呼吸器疾患看護
  • 慢性心不全看護

ある特定の看護分野において熟練した技術と知識を有するのが認定看護師です。資格要件は5年以上の実務経験。その後、認定看護師教育機関で6ヵ月、615時間以上の教育課程をクリアしなければいけません。

認定看護師の教育機関は全国に約100カ所ありますが、学校により開講されている分野は異なります。また、授業は平日に行われるのが一般的なので、看護師の多くは資格を取得するため、仕事を休職するなどして学ぶ方が多いです。

特定行為看護師

特定行為看護師は、2015年10月に厚生労働省が施行した保健師助産師看護師法の改正により新たに誕生した特定行為における研修です。

看護師が行える医療行為は厳密に定められていますが、特定行為看護師の研修を終えることで、本来であれば医師の指導下でしか行えない医療行為でも、医師が作成した手順書に基づき判断を待たずに行えるようになります。

資格が発行されるわけではありませんが、特定行為研修を修了させることで高度な知識と判断力があると評価されます。しかし、研修期間は半年から2年で、45万から100万円の費用がかかるため、資格ではないとはいえ気軽に行えるものではありません。

認定看護管理者

認定看護管理者は、管理者としての優れた資質を持ち、看護サービスを提供するために組織を発展させる能力があることを証明するための資格です。

前述した専門看護師や認定看護師と同様に、日本看護協会による認定審査で合否が決定します。

看護管理者は看護部のマネジメントを担う重要な存在です。スタッフを束ねる役目になるため、目標へ向けてチームを良い方向へ導く能力を有していなければいけません。

ケアマネージャー

ケアマネージャーは、介護サービスにおけるトータルコーディネーターとしての役割を担います。

各都道府県で毎年実施されている「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格することで資格を取得できますが、実務経験が5年以上で従事日数が900人以上などの要件が設けられています。

資質と経験が求められるのはもちろんですが、高齢者の心と身体をケアするための専門的な知識が求められるため、難易度の低い資格ではありません。

まとめ

看護師のキャリアパスとキャリアアップに役立つ資格を紹介していきました。

看護師としてのキャリア形成を考えるうえで重要なのは、自分が看護師として将来どうなりたいかを考えることです。最終目標により目指すべき資格も異なるため、まずは自分の将来像をしっかりと考える必要があります。

スペシャリスト、ジェネラリスト、マネジメントが看護師の主なキャリアパスですが、それぞれで取得すべき資格は異なります。いずれも実務経験が必要になりますので、看護師として働きながら自分が目指すべきキャリアプランも考えていきましょう。