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看護師の平均年収はいくら?国家資格を取得する3つのメリットを紹介

  • 看護師

看護師は、とても忙しい印象があります。それと同時に、どんな不況であっても年収が安定している印象をお持ちの方も多い職業です。

昔から看護師は年収が高いといわれていますが、ひとくちに看護師といっても働く施設や地域の違いによっても、その年収は違ってきます。

たしかに看護師は収入の面で安定しているため、将来の設計を立てやすい職業だといえそうです。

とくに最近は、看護師のニーズがより高まっていることから、就職先に困ることもありません。そのため、これから看護師になろうと考えている方も多くいるのではないでしょうか。

この記事では、看護師の平均年収と看護師国家資格を取得するメリットについてご紹介します。

はたして、本当に看護師は年収の高い職業なのか、興味のある方はぜひ最後まで読んでみてください。

看護師の平均年収

看護師は同世代の方たちと比べると、年収の高い職業です。そのため、年齢の若い方でも十分な給料をもらえます。

では、実際のところ看護師はどのくらいの年収があるのでしょうか。ここでは、看護師の平均年収について詳しくご紹介します。

2021年の看護師平均年収

厚生労働省の発表によると、2021年の看護師平均年収は492万円となっています。2019年の時点の平均年収は約483万円のため、この2〜3年で年収が上がっていることがわかります。

ただし、この平均年収はあくまでも全国の平均です。看護師の平均年収は勤める地域などによっても差があるため、注意が必要です。

調査年度によって多少変動しますが、都市部では平均よりも年収が高く、地方都市では低めになる傾向にあります。

新卒の看護師の平均年収は大卒で324万円、専門卒で315万円程度です。

比較すると、年間9万円程度の違いがあります。

大学では看護を学問として学ぶため、広い視野を持ちやすいことから、年収に差が出るといわれています。

 一方、専門卒は就職後すぐに即戦力として働くことができるように、学生時に多くの実習をこなしているのが特徴です。

しかし、実務については入職して経験しながら覚えていけるため、気にする必要はないといえるでしょう。

看護師の年収を男女別で比較してみると、男性看護師の方が年間で15万円〜16万円程度高くなります。これは女性看護師の方が結婚や妊娠出産、子育てなどで離職や休職する方が少なくないことや、男性看護師は結婚しても継続して働くため、家族手当がつくことが多いなどの影響があります。

看護師は長い間女性が中心となり活躍してきた職業です。そのため、ほかの職業よりも男女の収入さが少なくなっています。

看護師の給与内訳

看護師の給与は、基本給や各種手当てなどの「所定内給与」と、夜勤手当や超過勤務手当などの「所定外手当」の2つに分かれています。

所定内給与とは、所定内の労働時間を勤務した場合に通常支給される賃金のことで、結婚や引っ越しなどのライフイベントの際は必ず申請をしなければいけません。

所定内給与には、以下のような項目が当てはまります。

  • 基本給
  • 家族手当
  • 住居手当
  • 役職手当
  • 交通費
  • 資格手当
  • 交代勤務手当
  • 特殊勤務手当

基本給は病院や施設ごとに規定が異なるため、決め方が職場によって異なります。たとえば、年功給や職務給、年功給プラス職務給などです。

そして、所定外給与とは所定の労働時間を超える労働や休日出勤、深夜労働などに対して支給される給与のことです。

  • 超過勤務手当
  • 休日勤務手当
  • 深夜手当
  • 宿日直手当
  • 拘束手当
  • 呼び出し手当

上記の項目が、看護師の所定外給与に当てはまります。

看護師の年収が高い1番の要因は、所定外給与の多さです。入院施設のある病院などでは、夜勤手当や宿日直手当(主に看護師長に支給される)などがもらえるでしょう。

ほかにも、看護師には賞与(ボーナス)が支給されることがほとんどです。

厚生労働省が発表した、令和2年の賃金構造基本統計調査によると、20歳から69歳までの看護師の年間平均賞与額は約82万円です。20代前半のボーナスは年間40万円程度からはじまり、40代から50代頃で100万円前後に達します。

看護師の年収はどのように変化するのか

看護師は、年収が高いといわれる一方で、賃金のあり方についての問題点も指摘されています。

実は、看護師の年収は年齢や勤務年数を重ねても、基本給自体にそれほど違いはありません。初任給は高いものの、その一方で昇給が非常に緩やかなのです。

看護師長などの役職がついたりすれば役職手当がつくこともありますが、月に2万円前後程度の支給額であるため、それほど年収に影響しないでしょう。

では、なぜ看護師は年収の上昇率が緩やかなのか。その理由は、役職の少なさにあります。主任や師長などのポストが少なく、そういった役職に就ける看護師が少ないのです。

いくらやりがいのある仕事だとはいえ、賃金が上がっていく実感を感じられないと、モチベーションを維持しにくいものです。

そこで近年、日本看護協会が看護師に職務などによって複数の等級の設置を提案しています。看護師が充実感を持って長く働き続けるためには、年収の上昇率などの処遇を改善する必要があるようです。

看護師国家資格を取得する3つのメリット

看護師は、平均年収が同世代よりも高い魅力的な職業です。

ただし、看護師として働くには、看護師国家試験に合格する必要があります。そのためにはまず、看護師国家試験の受験資格を得るために専門の教育機関で3年間以上学ばなければなりません。

看護師になるための専門的な知識や技術などを学ぶため、資格を取得するまでには努力と時間が必要です。しかし、1度資格を取得してしまえば就職に困ることはありませんし、収入面からみてもさまざまなメリットがあります。

ここでは、看護師国家資格を取得する3つのメリットをご紹介します。

いつでも安定した収入が見込める

看護師は、人の命をあずかる非常に専門性の高い職業です。

年収の上昇率は高くはありませんが、景気などに左右されず安定した収入を見込めるというメリットがあります。

女性は、妊娠や出産などで一旦離職したり休職したりすることも少なくありません。一般的な企業だと、復帰後はなかなか思うように稼げないことも多くありますが、看護師は子育てなどでブランクが長くても、その専門性の高さから以前と変わらない給与が見込めるでしょう。

また、結婚して引っ越しをしたとしても病院はどこにでもあるため、就職先には困らないのもメリットだといえます。

ステップアップ方法が明確

看護師は、ステップアップ方法が明確なため自分の頑張り次第で給与をアップさせられる職業です。

給与をアップさせるには、より専門性を高めることが重要になります。そのためやるべきなのは、新たな資格の取得です。

新たな資格を取得することは、給与のアップだけでなく看護師のモチベーション維持や、自己実現においても非常に大切です。

  • 認定看護師:19の認定分野があり、高い水準の看護を実践できること、看護師への指導や相談対応も行えることを証明する資格
  • 専門看護師:13の特定専門分野において専門性が高いことを証明する資格
  • ケアマネージャー:要介護認定者のケアプランの作成やケアマネジメントの全般を担う専門職

上記のような上位資格を取得すれば資格手当がつきます。

また、保健師や助産師なども、資格手当がつくでしょう。保健師や助産師になるには、それぞれの教育課程のある看護系大学や大学院、助産師学校養成所などで必要な科目を履修して国家試験に合格する必要があります。いずれも看護師国家資格を取得していなければ、受験資格を取得できません。

4年制看護大学では、看護師だけでなく保健師や助産師の受験資格を取得できるところもあります。将来を見据えて、資格が取りやすいように進路を決めるのもよい方法です。

多様な働き方がある

看護師は、病院だけでなくさまざまなところで必要とされている職業です。たとえば、保育園やクリニック、介護施設、企業の健康管理室などの中から自分に適した就職先を選べます。

また、ライフステージの変化に合わせて職場を選んだり、年収の高さを優先して選んだりできるのも看護師の特徴です。

もっとも看護師が活躍している場所は、やはり病院ですが、大きな病院で最先端の医療を扱って仕事をする方もいれば、自宅近くの小さな病院で生活とのバランスをとりながら働く方もいます。

このように、自分のライフステージや希望に合わせて多様な働き方ができるのも、看護師国家資格を取得するメリットなのではないでしょうか。

気になるお給料の使い道

一般的によいとされている看護師のお給料。実際のところ、看護師の皆さんはお給料を何に使っているのか、気になりますよね。

お給料の使い道としてもっとも多いのは、以下のような項目です。

  • 海外旅行
  • エステなどの自分磨き
  • ブランド品などの購入

看護師は年収が高く安定しているため、自分のために使えるお金が多くなります。また、結婚や出産など家族が増えたことによる出費や、暮らしをサポートするためにも使っているようです。

  • 子どもの教育資金として貯蓄
  • マイホーム購入資金
  • 資格を取得するための資金

ほかにも、育ててくれた両親や祖父母に感謝の気持ちを伝えるために、プレゼントをしたりする方も多くいます。自分へのご褒美や家族のためにお給料を使い、仕事への活力を得られるのは素晴らしいことですね。

まとめ

看護師の平均年収と看護師国家資格を取得するメリットについてご紹介しました。

看護師の平均収入は、同世代でほかの職種の方よりも高いことがおわかりいただけたでしょうか。

看護師国家資格は、持っているだけで就職できるめずらしい資格です。また、新卒の段階から基本給や手当が高いため、高収入が得やすいのも特徴です。

ただし、その年収の裏では命を預かるという社会的に大きな責任を負う仕事であることも忘れてはいけません。

日本保健医療大学」は、高度な専門性を持ち幅広く社会で活躍できる看護師を育成する教育環境が整っています。

これからますます高まる看護師のニーズに応え、人々に貢献する看護師を育てるために、国家試験合格を叶える支援システムが多数揃っています。

将来看護師になりたい方は、本記事を参考に是非「日本保健医療大学」までお気軽にお問い合わせください。