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理学療法の大学を選ぶ方の5つの特徴と入学後の勉強内容を紹介

  • 理学療法士
理学療法士の大学

「TVで理学療法士の姿を見て憧れるようになった」「身近な人がお世話になり自分も目指したいと思った」などの理由から、理学療法士になりたいと考えている方は、まずは養成校に通って、理学療法士になるための勉強をする必要があります。

養成校に認定されている学校には、大学、短期大学、専門学校がありますが、どの学校にも特色があり実際どんな方がどの学校を選んでいるのか?という疑問を持っている方も多いですよね。

また、いざ理学療法士になるための養成校に通いはじめたら、どんな勉強をすることになるのかと不安に感じている方もいることでしょう。

そこでこの記事では、養成校として理学療法士の大学を選ぶ方の特徴と、大学でどんなことを学ぶのかをご紹介します。

将来の夢を実現させるための第一歩として、養成校選びに迷っているという方はぜひ参考にしてみてください。

理学療法士の大学を選ぶ方の特徴

介護施設 理学療法士

理学療法士とは、専門的な知識を駆使して、けがや病気で体に障がいを抱える方へのリハビリテーションを行ったり、高齢者の運動機能改善のためのサポートを行ったりする仕事で、高齢化の進む日本で近年注目されている職業でもあります。

理学療法士の国家試験を受験するためには、養成校に通うことが条件となっていますが、養成校は大学、短期大学、専門学校と選択の幅が広くどこに通うべきか悩んでしまいます。

まずは、大学を選ぶ方はどのような目的を持って養成校として大学を選択するのか、理学療法士の大学を選ぶ方の特徴をご紹介します。

幅広い分野を学びたい

大学の授業には「基礎科目」と「専門科目」があるので、理学療法の勉強をするだけではなく、一般教養をはじめとした幅広い分野の学習を行うことになります。

必修の専門科目に加えて、自分が興味のある基礎科目を選択することによって、広い視野で多くのことを学ぶ機会が増えます。

将来の選択肢を広げたい

理学療法士 写真

大学へ進学することによって、学位の称号を得ることができます。そのため、教員として指導する立場になりたい方や、公務員として働きたい方など、学歴が重要となる職業に就くことも選択肢として考えられます。

福祉や医療についての知識を幅広く学べるので、将来理学療法士以外にも気になる職種があるという方も、選択肢の幅を広げることに繋がります。

充実した施設で学びたい

4年生大学は、なにより広いキャンパスが魅力的で、そのキャンパス内にはさまざまな充実した施設があります。

たとえばキャンパス内に付属病院がある大学は、実習やボランティアで頻繁に訪れることができるので、就職したあとの働き方のイメージを早い段階でもつことが可能になります。

病院だけではなく、福祉施設や地域、プロスポーツ団体と連携を取りながら、さまざまな場所での実習やインターンシップといった課外活動を実施できる大学もあります。

大学院へ進みたい

大学で学んだあと大学院へ進み、研究を続けたいという想いがある方には、大学進学が大学院を目指すための一番の近道と言えます。

専門学校を卒業していても、大学院独自の入学資格審査に通れば大学院の受験資格を得ることも可能ですが、そのハードルは高いと言われています。

大学院では特定の専門分野を極めたり、将来教職や研究職に就いたりすることが可能で、論文を読解する能力がつき、自身が学会で発表する機会や、論文を発表するという機会を得ることができます。

自身が研究したことを臨床の場で還元できることに加えて、新たな分野に挑戦する可能性が増えるのが、大学院進学の魅力と言えます。

グローバルな知識を身に付けたい

大学には、留学制度が充実している学校もあります。学生時代に海外留学を経験することによって、語学力だけではなく海外での生活力を身につけることにも繋がり、将来海外で活躍することも視野に入ります。

海外留学中にできた各国の友人との繋がりが増えることで、日本では感じることのできない文化や習慣を味わい、新たな刺激を感じることができます。

とくに語学力を身に付けたいという方にとって、日本で学ぶよりも確実に現地で体験することで語学力は上がります。さらに、世界各国から研究者が集まった研究機関などでの学びは、グローバルな知識を身につけることにつながります。

理学療法士になるために大学で学ぶこととは?

理学療法士 膝

理学療法士になるためにはさまざまな知識を学ぶだけではなく、技術も必要になります。

2020年4月より養成校のカリキュラムは大幅に改定され、総単位数増加と最低履修時間数の増加が適用されています。

必要単位数は101単位、最低履修時間数は3,120時間以上必要となる、理学療法士になるための学びはどのような内容なのでしょうか?

ここからは、理学療法士になるために大学で学ぶことをご紹介します。

基礎科目

入学して1年目は、まず基礎科目を学ぶこととなります。基礎科目は作業療法士と共通することが多いので、理学療法士を目指す方と作業療法士を目指す方が一緒に授業を受けることもあります。

基礎科目とは具体的に以下のような内容です。

  • 解剖学…全身の骨、筋肉、中枢神経、内臓など、人間の体の構造
  • 生理学…筋肉の収縮の仕組み、呼吸の仕組みなど、人間の体の機能
  • 運動学…歩いているときの足の関節の曲がり具合など、人間の動きに関する学問
  • 整形外科学…骨や関節の病気
  • 神経内科学…中枢神経や末梢神経の病気
  • 小児科学…こどもの病気

これらの基礎的な科目を1~2年で学ぶことになります。医療従事者として必要最低限の基礎知識であり、基礎科目に加えて選択科目である中国語やドイツ語といった語学や一般教養を学びます。

専門科目

理学療法士 リハビリ 補助

専門科目は1年次から少しずつ取り入れはじめ、2~3年次になると本格的に学ぶこととなります。

専門科目は以下のような分野に分かれています。

  • 基礎理学療法…基礎運動学、応用運動学など
  • 理学療法評価…運動器系評価学、神経系評価学など
  • 地域理学療法…生活環境学、老年期障害学演習など
  • 臨床実習…初期臨床実習、臨床評価実習、総合臨床実習など

治療である理学療法を行う前に実施する検査の方法を学び、その後病気や程度に合わせて行う理学療法の内容を学習します。

理学療法士になるために必要な専門的な知識や技術を学び、実習を行うという流れで学習は行われます。

臨床実習

1年次から臨床実習は行われますが、4年次には7~12週間と長期の臨床実習が行われます。

大学で学んだ基礎科目や専門科目の学びを、実際に実習を行うことでさらに自身の学びとし、患者さんへの伝え方や臨床現場での工夫のしかたを実践します。

1~3年次でも実習を行うことで、自身の課題を明確にし、4年次の長期臨床実習に向けて勉強に励むことができます。

長期臨床実習は、患者さんの検査からメニューの作成、理学療法の実施までの一連の流れを実践し、理学療法士としての心構えなども学べる場となります。

国家試験対策

理学療法士として勤務するためには、大学を卒業したあとに国家試験に合格する必要があるため、大学在学中に国家試験の対策も行われます。

令和2年に行われた第55回理学療法士国家試験では、厚生労働省が発表した合格発表によると、受験者数12,283人のうち合格者は10,608人、合格率は86.4%という結果でした。

昨年比では0.6%の増加となり、合格率としては直近5年間の間では2番目に高い合格率となっています。

この結果を見ると合格率は高いようにも見えますが、養成校で理学療法士としての勉強を3~4年した方に受験資格が与えられることを考えると、難しい試験であることが窺えます。

試験の内容は一般試験と実地問題にわかれています。そのうち、一般問題は全160問で解剖学、生物学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、理学療法となります。

実地問題は実技や実習で学んだことが出題され、理学療法に関する技術や患者さんとのコミュニケーション、疾患ごとの施術方法など、全40問です。

4年制の大学は国家試験対策が充実していて、合格率も高くなっているのが特徴です。大学の国家試験対策では、過去に行われた国家試験の問題を分析したうえで、学習面と精神面の両方をサポートします。

一人ひとりが万全の状態で国家試験に挑めるように、模擬試験の結果や学習の進捗状況を把握したうえで指導を行ってくれるので、効率的に実力を身につけることができます。

学校によっては国家試験の対策セミナーなどを開催している場合もあり、国家試験合格に向けて模擬試験や過去問を解きながら対策を行います。

まとめ

理学療法士の大学を選ぶ方の特徴と、大学でどんなことを学ぶのかをご紹介しましたが、参考になりましたか?

理学療法士を目指して大学に進むという方は、さまざまな知識を身に付けたい、将来の選択肢を広げたい、将来的に大学院で学びを深めたいという方が多く、専門学校で専門知識のみ学ぶだけでは物足りないと感じる方が選ぶ道と言えます。

国家試験に合格し、理学療法士として患者さんと接するための勉強を、4年間じっくり時間をかけて行えるというのも、大学を選ぶ方にはメリットだと言えるでしょう。

埼玉県の「日本保健医療大学」の理学療法学科では、丁寧な教育と丁寧な学生指導によって、学習面から生活面まで学生一人ひとりをしっかりサポートします。

1年次から少人数ゼミによって学生、教員とディスカッションの機会をもつことができ、学年担任を複数配置することできめ細やかなサポートを行います。

理学療法の専門知識を学びつつ、実践に活かせる最新の教育環境を完備していて、さまざまな実習室を使って、専門基礎科目で学んだことをすぐに実践できる環境が整っています。

「日本保健医療大学」では国家試験対策も万全で、過去の出題傾向を分析した正確な情報提供や経験豊富な教師による的確なアドバイス、各種手続きのサポートまでさまざまな支援活動を展開しています。

将来理学療法士を目指し、学校選びに迷っているという方は、理学療法士を目指す学生一人ひとりへ、充実したサポート制度で指導を実施する「日本保健医療大学」へ、ぜひお気軽にお問い合わせください。