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看護師になるための学校の種類と後悔しない選び方

  • 看護師

「小さい頃から病院に通っていて、優しい看護師さんに憧れて自分もなりたいと思った」「お母さんが看護師でその姿を見て自分も看護師になると決めた」など、さまざまな理由から看護師になりたいと思っている方は、看護師になるためにはどうすればよいのかをご存知ですか?

看護師になるためには、専門の教育を受けられる学校へ通い、看護師国家試験の受験資格を取得したのち、看護師国家試験に合格して看護師免許が交付されることが必要となります。

看護師になりたいと思っている高校生は、今現在高校の何科に通っているかは問題ではありません。主婦や社会人を経験してから看護学校に通っている方も多くいますので、夢を叶えるには、勉強を頑張って看護学校へ進学し、看護師国家試験に合格すればよいのです。

看護師国家試験受験資格を得るために、まずは看護の専門知識を学べる学校へ行くことになるのですが、看護学校にはいくつかの種類があります。

この記事では、看護師になるための学校の種類と、後悔しない看護学校の選び方をご紹介します。

看護師になるための学校の種類

ナース服を着た若い笑顔の看護師

看護師になるためには「文部大臣指定の学校、もしくは厚生労働大臣指定の看護師養成所において、3年以上の教育期間が必要である」と定められています。

どの進路を選択したとしても、看護師になるために必要な知識と技術を身につけ、看護師国家資格の受験資格を取得することにつながります。

しかし、それぞれの学校にはいくつか違う点があるので、ここではまず看護について学べる学校や養成所の特徴についてご紹介します。

4年制大学

本積み重ね

4年制の大学では、ゆっくりと看護について学べるだけでなく、自分の関心のある科目を選び、一般教養も身につけられます。また、大学によっては看護資格だけでなく、保健師や助産師などの資格を取得できる場合もあります。学歴は大学卒となり、学士(看護学)の称号が与えられます。

以下が4年制大学の特徴です。

  • 学習期間:4年間
  • 学費:250~800万円
  • 受験資格:高卒以上
  • 管理職や特定看護師、専門看護師などキャリアアップしやすい
  • 保健師や助産師、大学院進学など選択肢が幅広い
  • 時間に余裕を持って学べる
  • 国家試験合格率が高い
  • 実習施設が充実している

環境や施設が充実していることが多く、実習を大学内で行えるところもあるため、時間的な余裕が生まれやすいのも特徴です。交流協定のある海外の大学への留学や研修制度を設けている大学もあり、海外での貴重な経験をすることもできます。

大学院

大学院では、より専門的な知識を学ぶことで特定分野に秀でた看護師になれますが、大学と大学院で合計6年間学ぶ必要があるので、看護師として現場で働くのは遅くなります。

以下が大学院の特徴です。

  • 学習期間:修士課程が2年以上、博士過程が3年以上
  • 学費:約150~300万円
  • 受験資格:全国一律の規定はなく、大学院によって異なる
  • 保健師、助産師、養護教諭一種免許の受験資格が取得できる
  • より専門性の高い知識や技術、能力などを学べる
  • 条件をクリアすると大学や研究機関での教育、研究職へ応募できる

大学院へ進学すると、各自研究テーマを持ち研究するため、現場で働くことよりも研究が好きな方や興味がある方に向いています。

短大から大学院へ進学したり、頑張れば社会人でも大学院での勉強と仕事を両立させたりしながら卒業することもできます。

3年制短期大学

看護の3年制短期大学は数が少なく、全国に20校程度しかありません。そのほとんどが大学の医学部や大学病院に付属して設置されています。

看護の知識はもちろん、社会人としての教養やマナーなど、幅広い知識を身につけられます。

以下が3年制短期大学の特徴です。

  • 学習期間:3年間
  • 学費:300万円前後
  • 受験資格:高卒
  • 看護に関するカリキュラムと一般教養を履修
  • 短期大学士の資格を取得できる

さらに、短期大学から大学へ編入できるのも特徴のひとつです。短大時代に取得した単位の一部を、他分野の共通の取得単位として扱ってもらえるため、大学の3年次から編入可能な学校もあります。

4年制大学へ進学するか迷っている方や、大学への編入に少しでも興味がある方は、とりあえず短大で学んでから決めるのもおすすめです。

3年制専門学校

3年制専門学校は、看護師になるための技術を最短で身につけ、現場で即戦力として活躍したい方に向いている学校です。

看護師の勉強のみに集中的に取り組めるので、3年間で卒業してすぐにバリバリ働けます。

以下が3年制専門学校の特徴です。

  • 学習期間:3年間
  • 学費:40〜100万円
  • 受験資格:高卒
  • 実習時間が多い
  • 就職後に即戦力になりやすい
  • 4年制より1年早く働きはじめることができる
  • 学費が安い

3年制専門学校は高校から直接進学する人だけでなく、一度就職した後にあらためて看護師を目指す方など、さまざまな方が集まりやすいのも特徴で、看護業界で即戦力として働きたい方に向いているといえます。

ただし、4年制大学と違い、専門学校では保健師や助産師などの上の資格を目指すには、卒業後養成施設で1年間学ぶ必要があります。

後悔しない看護学校の5つの選び方

ビジネスウーマン

看護師になりたいと思って勉強をしていても、どの看護学校を選べばよいのかは悩むところです。

また、せっかく進学しても選び方を間違えてしまったことが原因となり、看護師になる前に諦めてしまった方も多くいます。

そこでここでは、看護師になりたい方のために、後悔しない看護学校の5つの選び方をご紹介します。

学べる期間

勉強

看護師になるには、3年以上専門知識や技術を学ぶ必要がありますが、大学では4年間かけて一般教養など、直接看護に関係ないことも学び、比較的ゆったりとしたペースで勉強します。そうすることで幅広い教養を身につけられるだけでなく、医学の知識を理論的に学び、考える能力も高められます。

一方、3年制の専門学校は実習や実技が充実しているため、最短で看護師として働きたい方にはおすすめです。

いずれの場合も、学校を卒業したらどのように活躍したいかを考えた上で、選ぶ必要があります。

受験科目

看護学校を選ぶ際、重要なのが受験科目です。合格するためには、できる限り自分の得意とする科目で受験できる学校を選びましょう。

看護学校の受験科目は、基本的に「国語、数学、英語」の3教科と面接です。4年制大学では「国語、数学、英語」の3教科と面接で受験できる学校や「国語、数学、英語」に加えて「生物、化学」のうちの1教科と面接で受験できるところもあります。

また、国公立の大学では「国語、数学 I、II・B、英語とドイツ語、フランス語、中国語、韓国語」の中から1科目「物理基礎と生物基礎」から1科目、これらに加えて面接など、受験科目が多い学校もあるので、注意しましょう。

また、専門学校によっては「国語、小論文、面接」のみで受験できる学校もありますが、実はこの入試科目が最も合格するのが難しいといわれています。

小論文はテーマによって得意不得意が分かれやすいうえ、看護師に必要な数学的要素が評価できるポイントがなく、看護学校側が必要だと判断した人材でなければ、不合格になってしまう可能性が非常に高いのです。

看護師国家試験の合格率

看護学校を選ぶ際、看護師国家試験の合格率も確認すべきポイントです。

国家試験の合格率は、学校ごとに発表されていますが、合格率が極端に低い学校は、大学や専門学校など学校の種類に関係なく、入学してもしっかりとした教育が受けられない、環境や教師の質などが不十分である可能性があります。

ただ、勘違いしてはいけないことは、どんなによい教育や学習環境が与えられたとしても、本人の意欲がなかったり、課題や復習などをしっかりとこなさなかったりすると、看護師国家試験に合格することはできないという点です。

そのため、合格率が極端に低くない限りはそこまで気にしすぎる必要はないでしょう。

学費

看護学校に限らず学校を選ぶ際、最も気になるといっても過言ではないのが学費です。

一般的に、看護学校の費用は高額になるイメージがありますが、実際はどの程度費用がかかるのでしょうか。

大学は、通学する年数が長いことや将来に役立つカリキュラム、施設の充実度などから比較的学費が高めになることが多く、初年度納入金の平均は私立大学の看護学部で約186万円です。

3年制の学校の場合、通学する期間が短いなどの理由から、比較的安めになることが多く、初年度納入金の平均は約110万円です。

また、看護学校の学費は大きく分けると入学金、授業料、実習費、設備費の4つですが、そのほかにも教科書代なども年間約8万円程度かかることも知っておきましょう。

そのとき同時に確認すべきことは、学校独自の看護奨学金制度がないかという点です。

卒業後に指定された病院で一定期間勤務すると奨学金を返済する必要がない学校もあるため、そういった制度を利用することで、就職活動の必要もなくなります。学費を確認する際は奨学金についても調べておくとよいでしょう。

通学時間

看護学校を選ぶ際、通学時間がどのくらいかかるのかも大きなポイントです。看護学校では必ず実習が行われますが、朝が早いことも多く実習後のレポートなどを書く必要があるため、あまり遠くの学校を選んでしまうと後々後悔する可能性があります。

自宅から遠い学校に魅力を感じ、受験を検討している場合は、下宿も視野に入れて考えるとよいでしょう。ただ、下宿は費用がかかることなので、保護者と相談してから決める必要があります。

また、最寄駅からのアクセスもチェックすべき点です。学校によっては最寄駅からキャンパス内の停留所にバスが停車するなど、悪天候でも通いやすいところもあります。気になる学校があるときは、一度実際に行ってみるとよいでしょう。

まとめ

看護師になるための学校の種類と後悔しない看護学校の選び方をご紹介しました。

高校卒業後、看護師免許を取得できる進路は何種類かありますが、選ぶ学校によって学べる内容も大きく違ってくるため、自分に合った学校を選ぶ必要があります。

また、これからの超高齢化社会では、患者さんと円滑にコミュニケーションをとるための教養や、専門的知識をつけておくことが非常に大切です。

一人ひとりに目をかけ、声をかけ、時間をかけて個々の力と個性を伸ばし、次世代の医療業界へと送り届ける日本保健医療大学では、健康、医療、福祉分野における科学技術の高度化、専門化および国際化に対応する人材を育てるための環境や設備が整っています。

常に最新の医療技術が学べ、看護師国家試験対策も万全。看護師国家試験合格者数では全国15位にランクインしています。

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