大学受験の面接対策!よく聞かれる質問と成功させる5つのコツを紹介
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学校推薦型選抜やAO入試を受ける受験生において面接対策は不可欠です。
面接試験では受験生の人間性や志望動機を評価することはもちろん、本気でこの大学で学ぶ意欲があるかどうかを見定めます。しかし、学科試験とは違い面接試験には明確な合否の判断基準がありませんので、正確にいえば正しい正解はありません。
とはいえ、大学受験の面接を成功させるためのコツはあります。よく聞かれる王道の質問もありますので、事前に把握しておくことで本番時にスムーズな受け答えができるようになります。
この記事では、大学受験の面接対策として本番の面接の流れ、よく聞かれる質問、成功させるコツを詳しく紹介していきます。面接対策をしたい受験生は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
大学受験における面接の流れ
会場での案内により多少の差はありますが、大まかな面接の流れはほとんど同じです。以下では、大学受験における面接の流れを紹介していきます。
①控室で待機
自分の面接の順番がくるまでは、係員の指示に従いながら控室で待機します。
目の前に面接官がいないとはいえ、この時点から面接は始まっていると考えてください。名前が呼ばれるまでは静かにしているのはもちろんですが、髪をいじる・足を組む・スマホを操作するなどの動作は厳禁です。順番が来るまで静かに待機してください。
②入室
名前が呼ばれたら元気な声で返事をして面接会場へ入室します。入室時のマナーと気を付けなければいけない点は以下の通りです。
- ゆっくりとドアを3回ノックする
- 面接官から入室を許可されてから入る
- 入室の際は軽く会釈する
- ドアは最後まできちんと閉める
気を付けるべきポイントは入室時のノックとドアを閉める時です。入室
後は静かにドアを両手で閉めてください。また、その際に背中を面接官に見られていることを忘れてはいけません。
③着席
入室したら着席です。
面接官から座ってもいいとの指示があってから座るようにしてください。きちんとどこの高校から来た誰なのかを自己紹介した後、丁寧にお辞儀をしてから着席します。
猫背にならないように背筋を伸ばし、背もたれには寄りかからないようにしましょう。男子は握りこぶし一つ分くらいの足の間隔をあけ、女子は膝を揃えて座ります。
④質疑応答
着席後は面接の質疑応答が始まります。
志望動機や高校在学中に何をしてきたのかなど、事前に大学側に提出している書類に沿って質疑応答が進められます。話す時は、面接官の口元から首あたりを見るようにするのがおすすめです。
面接官の質問をよく聞き、意図を汲み取ったうえで丁寧に回答してください。下を向いて話すのではなく、面接官を見ることを意識して回答するようにしましょう。
⑤退室
質疑応答が終われば退室です。
面接官から終了を告げられたら、ゆっくりと立ち上がり丁寧にお辞儀をしてください。しっかりとお礼の言葉を告げた後にお辞儀をする分離礼が重要です。
ドアの前についてからも油断はできません。ドアの手前で「失礼します」と一礼してから、ゆっくりとドアを最後まできちんと閉めて終わりです。
大学受験の面接でよく聞かれる王道の質問
大学受験の面接の流れは把握できましたか?
あらゆる場面で大切なマナーはありますが、とはいえ面接で最も重要なのは質疑応答です。面接ではよく聞かれる定番の質問がありますので、ある程度の回答は考えておきましょう。
自己紹介
多くの面接では、まず最初に簡単な自己紹介を求められます。面接官は最初の自己紹介を通して、これから質疑応答をする受験生がどのような生徒なのかを簡単に把握したいと考えています。
自己紹介の答え方のポイントは以下の2点です。
- 氏名、学校名、志望理由に繋がるような内容を簡潔にまとめる
- あまりに多くの情報を詰め込みすぎて長くしないようにする
この自己紹介の後に志望動機や自己PRについて話す機会はありますので、ここではあまり長く話してはいけません。簡潔にまとめたうえで、できれば志望理由に繋がる内容にするのがベストです。
志望動機
自己紹介の次は志望動機について聞かれることが多いです。この質問で面接官が知りたいのは、なぜ他の大学ではなく本校を選んだのかを知りたいからです。
志望動機の答え方のポイントは以下の3点です。
- 明確な理由を用いて選んだ理由を説明する
- 模範解答では響かないので具体的な内容にする
- 入学への熱意を自分の言葉でアピールする
志望動機は面接時に必ず聞かれる王道の質問なので、多くの方が模範解答で落ち着いてしまいます。しかし、それでは面接官の心には響きません。
答え方のポイントで重視すべきなのは、入学への熱意を自分の言葉で伝えるという点です。
模範解答にならないように、オープンキャンパス時の経験や、授業を受けてみたい教授の名前など、具体的な内容を入れるようにすると良いでしょう。
高校生活について
高校生活に関する質問も王道です。最も印象に残っているイベントや力を入れていた取り組みを聞かれるケースが多いので、しっかりと具体的な回答を用意しておきましょう。
たとえば、「水泳部の活動に力を入れていた」と話すよりも、水泳部の活動で学んだこと、結果、具体的な数値を用いたエピソードなどを挙げる方が説得力を増すことができます。
成し遂げている結果の大小よりも、自分自身がその時にどのように動き主体的に行動していたかを面接官は見ています。アピールできる部分を必ず自分の言葉で伝えるようにしてください。
大学受験の面接を成功させるためのコツ
誰でも必ず面接時は緊張します。それをいかにして良い緊張にするかは、事前にどれだけ面接対策を行っていたかが重要です。以下で詳しく面接を成功させるコツを紹介していきましょう。
質問の答えを回答する
大学受験の面接では、質問されたことの回答をしなければいけません。
質問された内容に対する答えを話すのは当たり前と思うかもしれませんが、答えを話す前に理由や説明をしている間に聞かれた質問を忘れてしまい、正確な回答ができないことは多々あります。
大学受験の面接時は想像以上に緊張しているのが普通なので、通常時ではないという認識は持っておく必要があります。
質問に対する答えを正確に回答するためには、『質問に対する答えと理由をセットで考える』練習をしておくと良いでしょう。当たり前のことですが、とても重要なことなので忘れてはいけません。
沈黙を作らないようにする
大学受験の面接で思わぬ質問がきた場合、すぐに適切な回答が思い浮かばずに沈黙を作ってしまうことがあります。面接での沈黙は絶対に駄目というわけではありませんが、頻度と時間が多くなれば面接官の印象が悪くなるのは間違いありません。
とはいえ、思わぬ角度からの質問は言葉に詰まってしまう場合も十分に想定されます。
その場合は、沈黙を作ってしまいそうになった時に発すべき言葉を用意しておくと便利です。一番よくないのは無言なので、適切な回答がすぐに浮かばない場合は「申し訳ありませんが、少しだけ考える時間をいただけますでしょうか」と答えた方が印象は良くなります。
小さな失敗を気にしない
大学受験の面接では多少の失敗は気にしてはいけません。
面接官はすべての回答がパーフェクトな受験生を求めているわけではありません。もちろん面接官も受験生が緊張していることは理解していますので、小さなミスで大きく減点することはありません。
そもそもの前提として、ほとんどの受験生が面接に慣れていません。失敗するのは当然で、重要なのはしっかりと自分の言葉で面接官へアピールすることだと考えるようにしてください。
条件はみんな同じです。少しのミスを引きずり後の回答まで駄目になってしまうことが最も避けなければいけない点なので、多少のミスは許容範囲という気持ちで臨みましょう。
面接官の目を見る
面接時に緊張するのは当然ですが、回答する際は面接官の目をしっかりと見なければいけません。
- 目線が右上を向いてしまう
- 眉をひそめている
- 目線が定まっていない
- 伏し目がちになっている
- 目線がキョロキョロする
面接官だけではなく、人と話す際は目を見て話すのは基本中の基本。どうしても面接官の目を見て話せないという方は、眉間あたりを見て話せば目を見て話しているようになります。
目線と同様に、顔の表情にも気を付けなければいけません。とにかく面接時は緊張しているため、自然と顔が強張ってしまいます。
硬い表情は相手に暗い印象を与えてしまうため、できるだけ柔和な表情を与えられるように笑顔で受け答えをするようにしてください。
用意した回答をそのまま使わない
面接官は受験生の人間性を見たいと考えているため、質問に対する返答が全て用意した回答ばかりでは心に刺さりません。もちろん、ある程度の回答を事前に用意すること自体は間違いではありませんが、用意した回答を話しているなと思わせてはいけません。
そのため、回答を一言一句すべて完璧に用意してそれを話すのではなく、要点や内容だけをまとめた回答を面接時に自分の言葉で話すということを意識してください。
他にも、出来がいい模範解答をそのまま利用するのもNGです。参考にするのは問題ありませんが、模範解答は面接官の心が響かないだけではなく、「自分の言葉で話していない」という悪い印象を与えてしまう結果となります。
必ず自分自身の体験や言葉に置き換えたうえで、面接官に響く回答を用意してください。
まとめ
大学受験の面接の流れ、王道の質問、成功のコツをまとめて紹介していきました。
学校推薦型選抜やAO入試を受ける際の最難関である面接は、当然ですが大学入試における最も重要な関門です。事前の面接対策は、専門家である塾の講師などを相手に行っておきましょう。
多くの方が定番である模範解答に捉われてしまいますが、面接官は受験生の人間性を見たいと考えています。そのため、多少のミスや言葉の詰まりを気にしてはいけません。
何よりも大切なのは、自分の言葉でしっかりと面接官へ熱意をアピールすることです。面接で大切なことを把握したうえで、適切な対策を行っておきましょう。