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志望理由書の書き方を3つのステップでわかりやすく紹介

  • 入試情報

合否を左右する書類といっても過言ではない志望理由書。

従来までは、総合型選抜(AO入試)と学校推薦型選抜(推薦入試)を受験する際に必要な書類でしたが、近年では一般選抜でも提出を求める学校が増えています。

志望理由書の評価方法は学校により異なりますが、点数化する学校ではテストと同じく直接的に合否へ直結します。また、面接は志望理由書に沿って行われることが多いため、学校側へ少しでも良い印象を与えるためには書き方が非常に重要です。

そこでこの記事では、志望理由書の基本概要、重要性、書き方、ポイントをわかりやすく紹介していきます。志望理由書の書き方に悩んでいる方はぜひ最後までご覧ください。

そもそも志望理由書とは

 

学校によっては自己推薦書やエントリーシートとも呼ばれる志望理由書は、なぜこの学校へ入学したいのかという志望動機を記した書類のことです。

近年の学校では、学業成績以外の要素を選考の基準に含めるケースが増えています。そのため、受験生の意欲、主体性、将来性を判断するうえで重要な判断材料になる志望理由書は、その重要性を年々増しているというわけです。

学校側は期間内にたくさんの受験生の文章を読んで判断するため、誰でも書けるようなことを綺麗に並べるのではなく、『読んだ相手に何を伝えたいのか』を考えることが重要です。

志望理由書は入試における第一関門であり、学校側へ自分という人間をアピールできる最初のチャンスです。大事なのは中身だということを認識したうえで丁寧に完成させましょう。

志望理由書の役割

 

学校へ提出した志望理由書は「書類選考」と「面接」の場面で使われます。それぞれどのような役割を担っているのかを、以下の項目でひとつずつ紹介していきます。

書類選考

志望理由書は書類選考の合否に直結します。

総合型選抜(AO入試)や学校推薦型選抜(推薦入試)では、活動報告書や成績証明書など、志望理由書以外にもさまざまな書類が要求されます。

志望理由書は、それらの書類を一貫したストーリーにして文章化したものです。要するに提出した書類の大枠でありメインとなりますので、その出来がよくなければさらに詳細を知ることができる書類まで精査してみようという気にはさせられません。

実際に学校の中には、まず志望理由書を読んでから一定の水準をクリアしている場合のみ他の書類も吟味するという形態を取っているところもあります

つまり、志望理由書は書類選考を通過における最重要書類ともいえるのです。志望理由書が入試の第一関門と呼ばれている理由は、書類選考における重要性からも理解できるのではないでしょうか。

面接

志望理由書は、しっかりと書いて提出したら終わりというわけではありません。多くの学校では、志望理由書に記載されている内容に沿って面接が行われていきます。

そのため、志望理由書は面接までを想定して作成しなければいけません。志望校に提出したから終わりではなく、その後もしっかりと自分が書いた内容を読み込んでおき、学校側がさらに細かく聞いてくるであろう質問内容を事前に想定しておく必要があります。

基本的には、志望理由書を作成している段階で面接官から突っ込まれたら答えにくいと想定できる内容は避けるのが無難です。上級者に向けたテクニックの中には、「あえて突っ込みどころを残しておいて面接で答える」という方法もありますが、初めての面接ではリスクが高いです。

面接官は志望理由書に書かれている記載の中から、「疑問点」や「さらに細かく聞いてみたいと思ったこと」を質問として投げかけてきます。つまり、事前に志望理由書を読み込んでおけば、ある程度の質問内容は想定できるというわけです。

面接の目的は、人間性の把握と志望動機の確認です。きちんと熱意をもって自分自身をPRすることで、志望理由書に記載した熱量を面接官に伝えられるようにしましょう。

志望理由書の書き方を3つのステップで紹介

 

志望理由書は事前準備なしで書けるものではありません。具体的には、自分自身と学校を分析した後に両者を繋ぎ合わせることで、独創的で説得力のある文章が書けるようになります。

以下の項目では、志望理由書の書き方を3つのステップにわけて紹介していきます。

ステップ1:自分自身を分析する

まずは自分自身を徹底的に分析してください。

学校側は志望理由書を通して受験者の人柄、意欲、目的を知りたいと考えています。自分自身を見つめ直して分析しなければ、学校側へ熱意をもって自分の魅力を伝えることはできません。

具体的には、主に以下の点に留意しながら自分自身を分析してみてください。

  • 好きな科目や苦手な科目
  • 子どもの頃から今までに経験してきたこと(部活や習い事)
  • 主観的な長所と短所
  • 客観的な長所と短所
  • これまでの人生で打ち込んできたこと
  • これまでの人生でやり遂げたこと
  • 興味がある時事ニュース
  • 好きなこと嫌いなこと

自分自身を分析する理由は、「何が自分の強みなのか」を整理するためです。自分の強みを理解していなければ、志望理由書で自分自身をアピールすることができません。

志望理由書には「自分はこういう人間です」ということを書かなければいけませんので、自分の内面や今までやってきたことを整理する時間は非常に重要です。

頭だけで考えるのではなくノートに残しておくと志望理由書を書くときに便利です。

ステップ2:志望校を分析する

志望校の情報を徹底的に分析することで、「志望校へ入学したい理由」をより具体的に書くことができるようになります

また、このステップは後述する自分自身と志望校を結び合わせる最終段階でも必要な部分になりますので、パンフレットを取り寄せたりオープンキャンパスへ参加するなどして、徹底的に志望校に対する知識を深めておきましょう。

まずは、情報収集の必須アイテムである入学パンフレットを入手してください。パンフレットを読み込めば、同じ学部や学科がある学校と志望校との違いを比較できます。「●●が魅力的に感じた」という理由を説明するためには、読み込みと分析が重要です。

また、実際にオープンキャンパスや学校見学会へ参加して肌で感じる体験も不可欠です。実際に足を運んでみなければ感じ取れない部分を志望理由書に盛り込むことで、真剣にこの学校へ入学したいんだなという熱意を学校側へ伝えることができます。

ステップ3:説得力が生まれる内容を意識して文章を作成する

自分と志望校の分析が完了したら、最後は説得力が生まれる内容を意識しながら文章を作成するステップです。ここで重要になるのが、自分と志望校をどのように結びつけるかを考えることです。

相手を納得させる文章を構成するための流れは以下の通りです。

  1. 自分のこと(これまでの経験や実績、興味関心事、自分の長所や短所)
  2. 学校のこと(学びたいこと、選んだ理由)
  3. 両者を結びつける(志望校で学んだことを将来どのように形にするか)

志望校を卒業した後に自分がどうなりたいのかを書くためには、自分と学校の双方を深く把握していなければいけません。両者を深く知っているからこそ、より具体的な将来像をアピールできます。

もちろん志望理由書を書く際には文章の構成力や具体的な体験談を盛り込むなどのテクニックも必要ですが、それ以上に重要視されるのは「読んだ相手を納得させられるかどうか」です

ステップ3で説得力を持たせる文章を構成するためには、事前準備である自分自身と学校の分析が不可欠です。それぞれを重要な項目として理解したうえで志望理由書を作成しましょう。

志望理由書を書く時に気を付けるべきポイント

最後に、より具体的な志望理由書の書き方のポイントを紹介していきます。以下で紹介するポイントを押さえておくことでより相手に伝わりやすい志望理由書を書くことができます。

わかりやすく具体的な文章を意識する

記載する内容のポイントを絞ることで具体的かつわかりやすい文章を作成できます。

たとえば、志望校を選んだ理由をどこかで聞いたことがあるような言葉やパンフレットに書かれている内容を書き写しただけの内容にするのはNGです。自分が感じたことを主観的な気持ちで言葉にしなければ説得力はありませんので、なぜ選んだのかを具体的に書くようにしてください。

また、簡潔でわかりやすい文章にするため、長くなりがちな志望理由は1つか2つに絞ることをおすすめします。「志望理由は多くありますが、その中でもとくに大きな理由は…」という書き出しから始めれば1つか2つに絞り込んでも問題ありません。

自分だけしか書けないエピソードを入れる

繰り返しになりますが、志望理由書は自分自身をアピールするための最初の難関です。そのため、ライバルである他の人には絶対に書けない自分だけの具体的なエピソードを盛り込むことで、学校側へ熱意と気持ちをアピールすることができます。

たとえば、自分がこれまでの学校生活で得た経験や感じたことは他の人には書けないものです。それらを具体的なエピソードと共に書くことで、説得力がある文章を構成することが可能になります

ここで注意点として挙げたいのは、自分をよくみせるためだけに実際には思ってもいない嘘を書いてはいけないということ。前述したように志望理由書は面接の際にも使われるため、嘘を書いてしまっては見抜かれてしまう可能性があります。

当然ですが嘘の記載は大きな減点材料です。好印象を与えたいという気持ちから大袈裟な表現になったり嘘を書きたい気持ちはわかりますが、嘘を書くのではなく表現に注意しながら自分自身の本音を記載するようにしましょう。

まとめ

志望理由書の書き方をわかりやすく紹介していきましたが参考になりましたか?

合否を左右する重要書類である志望理由書は、読んだ相手に何を伝えたいのかを考えながら作成しなければいけません。そのためには自分自身のこと、学校のこと、そして自分自身の将来展望をわかりやすく具体的な表現を用いて書く必要があります。

近年では一般選抜でも提出が求められるケースが増えた志望理由書は、志望校へ合格するための重要な第一関門です。この記事で志望理由書の書き方を理解したうえで、学校側へ自分の熱意を伝える書類を作成しましょう。