befriend 医療のミライを、トモに。

学び、広がり、つながる情報サイト

ニチホの豆知識

大学入試の面接で押さえておきたいポイントやよく聞かれる質問への対策法

  • 入試情報

総合型選抜や学校推薦型選抜など、大学の推薦入試で必ずぶつかるのが面接への不安や悩みです。

面接官が質問への回答や態度などから、受験生の人間性や個性、その大学にマッチする人物かなどを総合的に判断します。

受験生にとっては、自分の頑張りや意欲などを志望校の先生にアピールできる貴重な場となります。しかし実際のところ、高校生が初対面の大人に自分の意見や考えを伝えるのは、なかなか難しいものです。

学校や塾などで対策を行ってくれるところも多いですが、面接が近づくにつれ不安になるのは仕方のないことです。

そこで本記事では面接の形式、押さえておきたいポイントと服装のマナー、面接の流れ、よく聞かれる質問への対策法をご紹介します。受験生はもちろん、面接対策をサポートされる保護者の方もぜひ最後まで読んでみてください。

面接の形式

一般的に、総合型選抜や学校推薦型選抜で行われることの多い面接試験。医学部や看護学部など、学部によっては一般選抜でも面接が行われるケースもあります。

面接の形式は大きく分けて3つあり、学校によって行われる面接の形式が異なります。そのため、志望校がどの形式なのかをしっかりと確認し、それに合わせた準備をしなければいけません。

ここではまず、面接の形式についてご紹介します。

個人面接

個人面接は、受験生1人に対して面接官が1人から数人で行われる、もっともポピュラーな形式です。1人の受験生に与えられる面接時間は、短くて5分、長くて20分程度です。

面接官が、事前に提出してある志望理由書などを見ながら質問をし、受験生はそれに答えていきます。また、受験生の答えに対して面接官がさらに一歩踏み込んだ質問を投げかけたり、角度の違う質問をしたりして、受験生の資質を見極めます。

集団面接

集団面接は、受験生の多い大学ではしばしば見られる形式です。複数の受験生に対して数人の面接官で面接を行います。多くの場合、受験生2人から6人に対して面接官が1人から3人です。

ひとつの質問に対して順番に答えていくこともあれば、それぞれに違う質問をされることもあります。

面接時間は10分から30分程度ですが、一人ひとりの受験生が面接官と話せる時間には限りがあるため、短い時間の中どれだけアピールできるかが鍵となります。

グループ討論

グループ討論は、受験生5人から10人程度のグループで与えられたテーマに関してディスカッションをし、面接官がその様子を観察する形式です。医療系の学部などに多くみられる形式で、個人面接などと違い、周りの受験生とのチームワークを活かせると全体で評価される傾向にあります。テーマは事前に発表されることもあれば、その場で発表されることも。

他の人と異なる立場から議論するディベートとは異なり、グループのメンバー同士で協力して議論を深めることを求められています。

押さえておきたいポイントと服装や髪型のマナー

大学入試の面接では、「受験生が本気でその大学で学びたいのか」質問を通して面接官がじっくりと見定めていきます。

これまで取り組んできたことや、志望大学での学びが自分に不可欠であることを自分の言葉で伝えるチャンスです。

とはいえ、ただでさえ面接は緊張するものです。普段の良さを出せるように、面接で押さえておきたいポイントと服装や髪型のマナーをご紹介しますので、しっかりと対策するようにしましょう。

面接で押さえておきたいポイント

面接に向けた事前準備として、想定される質問への回答などを準備しておく受験生も多いですが、しっかりと準備をしても緊張するのは普通のことです。

このような場面では、緊張しないようにしようとすればするほど、思考や行動がネガティブになりやすいため、「面接官としっかりコミュニケーションをとる」ことを考えるとよいでしょう。

以下は、面接で押さえておきたいポイントです。

  • 面接官の目を見て話す
  • 結論を先に話す
  • 答えは一文一文を短くする
  • ゆっくりと、はっきりとした口調で話す
  • 質問の意図を考えて答える

面接では、限られた時間の中で受験生の人間性などをみていくため、意味のない質問はひとつもありません。受験生がどんな人で、大学に入ってからその生徒が活躍できるのかを見極めていきますので、相手が何を知りたがっているのかを考えながら質問に答えるようにしましょう。

また、集団面接では自分より前に答えた受験生の回答に惑わされず、自分の意見を述べることが重要です。自分が何を伝えたいのか、それを的確に伝えることを意識するとよいでしょう。

グループ討論では、グループでの議論を活性化させるために、受験生がどんな働きをしたかを見られていることも多いです。そのため、自分の言いたいことだけを主張するのではなく、人の話を聞いたうえでどう答えるかが重要となるでしょう。

面接で押さえておきたい服装や髪型のマナー

大学入試の面接時は、男女問わず高校の制服がベストです。とはいえ、着崩すことは厳禁ですので、以下のことに注意するようにしましょう。

女子の場合

  • スカートの丈は膝丈くらい(学校の規定があればそれに沿う)
  • リボンの歪みに気をつける
  • 靴は履き慣れているが古すぎないもの
  • ソックスは無地

男子の場合

  • ネクタイは第一ボタンを閉め、歪みのないように整える
  • ズボンのシワや汚れに気を付ける
  • 腰履きをしない
  • 裾を踏む、ほつれがないようにする
  • 靴は履き慣れているが古すぎないもの
  • ソックスは無地

私服の学校の場合は、襟のある上着で男子は綿のパンツ、女子はシンプルなスカートがベストです。スーツを選ぶのもよいでしょう。

髪型は、男女ともに染髪やパーマなどは避けます。男子はなるべく短く、左右対称に、女子は後ろで結ぶなどしてすっきりと見せる工夫をします。

面接の流れ

いよいよここからは、面接の流れのご紹介です。面接本番はほとんどの受験生が緊張します。しかし、事前に流れや決まりごとを知っておくことで、落ち着いて臨めるでしょう。

1:控え室

大学入試では、面接前の控え室での様子も見られていることがあります。試験会場に到着した瞬間からすでに面接ははじまっているという意識をもって、いつ誰に見られても大丈夫なように過ごしましょう。

自分の面接の順番が来るまで、おしゃべりやスマートフォンの使用は避けて電源を切り、姿勢を正して静かに待ちます。

2:入室動作

名前を呼ばれたら「はい」と返事をしてから面接室へ入室します。ドアを3回ノックし、あちらから「どうぞお入りください」と言われてから入室しましょう。

ドアを閉める際は面接官にお尻を向けないように注意します。ドアを閉めたら面接官に視線を向け、「失礼します」と元気良く言い、45度の角度で丁寧にお辞儀をします。

面接は第一印象が大切なので、名前や受験番号などの確認にははっきりと答えることを意識しましょう。挨拶をしながらお辞儀をするのはNGです。

3:着席動作

入室後、「おかけください」と言われてから、一礼して慌てず静かに着席します。椅子は深く座りすぎないように気を付け、姿勢を正して足を揃え、手は軽く握って膝の上に置きましょう。

4:回答

事前に提出した書類の内容に沿って質問されます。面接官の話を聞き漏らさないようにしっかりと聞き、言葉遣いに注意して質問に答えます。

答えるときは、キョロキョロしたりせずに面接官の目を見て、質問の趣旨から脱線しないようにはっきりと答えるようにしましょう。

話すときに髪の毛を触る癖がある場合は、面接中はしないように気をつける必要があります。たとえ話す内容に自信がなかったとしても、面接官の目を見てはっきりと話せば、好印象を残せる可能性が高まります。

5:退室

面接でせっかくうまく答えられたとしても、退室の態度が良くないと印象が変わってしまうため、注意が必要です。

面接の終了を告げられたら、椅子の左側にきちんと立って「ありがとうございました」とお礼を言い、丁寧にお辞儀をしましょう。

そしてドアへ向かい、面接官の方へ向き直り、「失礼します」と挨拶をしてから一礼し、退出します。面接室から退室した後も気を抜かず、だらしない態度を取らないように注意しましょう。

よく聞かれる質問への対策法

大学入試ではどのような内容の質問を受けるのか、とくに多い質問に注目してみていきます。面接官がその質問をするのには必ずなんらかの意図がありますので、それを踏まえて答えられるように考えなければいけません。

ここでは、よく聞かれる質問への対策法をご紹介します。

志望動機

「なぜ本校を志望しましたか」

この質問は、入試の面接において必ず聞かれます。以下のポイントを押さえて答えを考えるようにしましょう。

  • 専攻分野の志望理由ではなく、その学校を選んだ理由を答える
  • 授業の特色や卒業生の活躍など、学習面での答えが好ましい
  • 入学後のビジョンなどを含めて答える

なぜその学校を選んだのかという明確な理由を説明します。かといって、いわゆる模範解答のような答えでは面接官に印象付けることは難しいため、事前に志望校についてしっかりと研究し、オリジナリティのある回答ができるようにしておきましょう。

高校生活で頑張ったこと

大学入試では、高校生活で頑張ったこと、力を入れてきたことなどもよく聞かれます。なぜなら、過去の経験を聞くことで、受験生の人柄や主体性の有無を知ることができるからです。

この質問には、具体的なエピソードとそこから習得したもの、そしてその経験を大学生活でどう活かしていきたいかを答えていきます。

ここで注意したいのが、自分の高校の校長先生の名前や校則についての質問です。

校長先生の名前すら覚えていない生徒であれば、大学に入学後も学校へ貢献してくれる可能性は低いと思われかねません。ぜひ自分の高校についても学習してみてはいかがでしょうか。

最後に言いたいこと、聞きたいこと

面接の最後に、「なにか質問はありますか?」「言いたいことはありますか?」と聞かれることも多くあります。

この逆質問は、面接があまりうまくいっていないと感じた場合でも、一気に逆転できる可能性もありますので、いくつかのパターンを準備しておくとよいでしょう。

ただし、なんでも質問すればよいというわけではありませんので、内容には注意する必要があります。その大学を受験する人なら知っていて当然の質問をするのではなく、自分をアピールし、やる気が伝わるような質問をするようにしましょう。

まとめ

面接の形式、押さえておきたいポイントと服装のマナー、面接の流れ、よく聞かれる質問への対策法をご紹介しました。

大学入試は、これからの人生を左右するとても重要なものです。

面接は面接官とのコミュニケーションとなりますので、意外な質問がくる場合もあり、なかなか準備した通り完璧にこなすことは難しいかもしれません。

とはいえ、今回ご紹介したようなよく聞かれる質問などに対策を行っておくことで、合格が近づく可能性もあります。ぜひ本記事を参考にして、大学入試面接への対策を行ってください。